【読書メモ】デジタル・ミニマリスト

「デジタル・ミニマリスト」を読んだ。
iPhoneやMacをいじるのが好きで、気がつくと目的もなく触っていることが多い。
そんな生活を見直すきっかけになればと選んだ本だ。

なぜスマホをさわってしまうのか

信号待ち、電車の中、食事中・・・。
気がつくとスマホを触っている。
まわりをみると、自分と同じように小さいスクリーンをのぞきこむ光景。
あたりまえ過ぎて違和感も感じなくなっている。

なぜ目的もないのにスマホを見てしまうのだろうか。
本書によると、スマホアプリやウェブサイトがユーザを誘惑する要素は2つある。

まず1つめは、「間歇強化(かんけつきょうか)」だ。
人は、確実にもらえる報酬よりも予期せぬ報酬のほうが快感を感じるようにできている。
スマホに不定期に届く「いいね」やメッセージの通知は、ユーザにとって報酬であり、スマホを見れば何かいいことがあるかもしれないという期待感から人はスマホをついさわってしまう。

2つめは「承認欲求」。
人は誰しも、「他人からどう思われているか」を気にする性質がある。
それは旧石器時代から、「他者からどれくらい尊重されているか」は生死に関わることだったからだ。
FacebookやTwitterでの自分の投稿に対する反応や身近な人の近況を知ることは社会的な生き物である人間にとって非常に重要な意味を持っている。

これら人間の性質を利用して自社のアプリやWebサイトに時間をつかわせることで、企業は利益を得ている。

スクリーンの誘惑に屈してしまうのは、その人がだらしないからではない。使わずにいられないようにするために何十億、何百億ドルもの資金が投じられているからだ。

自分のスマホ利用時間を確認する

では、自分自身はスマホをどう使っているのか。
iPhoneは「スクリーンタイム」という機能で使用状況を確認することができる。
私の場合、ある週のiPhone使用時間は1日平均で2時間47分(1週間で19時間33分)だった。

1週間のうち、丸1日とまではいかないが、それに近い時間iPhoneをさわっていたことになる。これは自分にとって、けっこうショッキングな事実だ。

利用頻度の上位は、Twitter、Safari、Kindleの順。

Kindleは読書という明確な用途があるが、Twitterは何かを知るためというよりは、漠然とタイムラインを眺めるという使い方だ。

この時間を削ることでもっと時間を有効活用できるのではないかと思った。

デジタル片づけをやってみる

本書はデジタルミニマリストにむけた取り組みとして、「デジタル片づけ」を推奨している。

「デジタル片づけ」の概要は以下。
1.30日間、必ずしも必要でないアプリやサービスの利用を休止する
2.その30日間の間に、楽しくてやりがいのある活動、行動をさがす
3.休止期間が終わったら、休止していたアプリやサービスを再導入し、そのメリットやデメリットについて検討する

「デジタル片づけ」の対象とするのはスクリーンを介して利用するアプリ、Webサイト、ツール、ゲーム、動画配信など。
これらを全面禁止するか運用ルールを決めることで片づけを実行する。

当然、利用を休止しても仕事やプライベートに悪影響がないものを選ぶ。

私はTwitterとInstagramを削除した。
ただ、今後これらのサービスを使わないわけではなく、ブラウザからログインして利用しようと考えている(実際、ブラウザから利用することで利用時間が大幅に減った例が本の中で紹介されていた)。

楽しくてやりがいのある活動をさがす

「デジタル片づけ」で重要なのは、アプリやサービスを休止した時間で行う「楽しくてやりがいのある活動」をさがすことだ。

デジタル片づけを成功させるには、常時オンの光り輝くデジタル世界の外に、これは大事だと思えること、楽しいと思えることを再発見しなくてはならない。

生活のなかでデジタル・ツールが占める役割を減らしたいなら、デジタルの手軽な気晴らしに代わる価値の高い活動に親しんでおく必要がある。

では、どのような活動をすべきなのか。
本書で挙げられていた活動を2つ紹介する。
・孤独と向き合う
・会話をふやす

孤独と向き合う

ここでいう「孤独」とは”自分の思考が他者の思考のインプットから切り離された意識の状態”をさす。本を読んだり音楽を聞いたりすることは、他者の思考をインプットすることであり、たとえ一人でおこなっていたとしても、孤独にはあたらない。
孤独と向き合うための具体的な行動として「歩く」、「書く」ことが紹介されていた。

歩けば、実り多き孤独な時間が手に入る。(中略)散らかった文明に反応しないからこそ、歩くことのメリットを享受できる。

重要なのは、書くという行為そのものだ。書くことによって意識が切り替わり、生産的な孤独が訪れる。あなたの注意をそらそうと待ちかまえているデジタルのおもちゃや習慣性のあるコンテンツの誘惑からあなたを引き戻し、そのときあなたの人生に起きている重要なことがらを理解するのに必要な秩序を与えてくれるだろう。

会話をふやす

スクリーンを介した言葉のやりとりに比べて、対面での会話は相手の表情や声色など多くの情報が行き交う。
人間の脳は対面の交流で生み出される多くの情報を処理できるように進化してきた。
人間は社会的な生き物であり、「会話」というアナログなやりとりを欲するものだという。

デジタルツールとの付き合い方を考える

本書を読んで、これまで無意識だったデジタルツールとの付き合い方を考えるきっかけになった。仕事や生活においてデジタルツールは必要不可欠なものだが、「何に使っているか」「どのようなメリットがあるか」を常に意識したいと思う。

また、iPhoneのスクリーンタイムは定期的に確認して、その推移をデータ化したい。
TwitterやInstagramの削除でどれくらい効果があるか楽しみだ。